会社で語られる「リーダー論」や「理想のリーダー像」は、純粋に人間や社会の幸福を追求する理念というより、資本主義の仕組みに適応させるためにデザインされてきた側面が強いと言えます。
1. 資本主義におけるリーダー像の役割
- 資本主義社会では企業の目的は「利益の最大化」です。
- そこでリーダーは、人々を効率よく動かし、生産性を上げ、会社の利益を拡大する存在として描かれることが多いです。
- 「ビジョンを示す」「人を動機づける」「主体性を引き出す」などの美しい表現の裏には、最終的に利益へと収斂させる仕組みがあります。
2. 歴史的な背景
- 産業革命以降、従業員は「命令通りに働く労働力」として扱われてきました。
- しかし20世紀に入ると、それでは生産性に限界があると気づかれ、**心理学や組織論を取り込んだ「リーダー論」**が広まりました。
- つまり「人を人として尊重する」というより、人を尊重する方が結果的に組織のパフォーマンスが上がるから、という資本主義的合理性に基づく発想です。
3. 現代のリーダー論の特徴
- **「主体性を持て」「自律的に考えよ」**と説かれますが、それも会社の枠内でのこと。
- 本当に自由に考え行動すれば会社を去る選択も出てくるわけですが、そこはあまり触れられません。
- 結果として、会社に忠実でありながら自発的に動く人材をつくるための思想が「リーダー論」として普及しています。
と、まあ会社の人やコンサルが語っているリーダー論って効率性を上げる装置であるだけなので、リーダー論について偉そうに語っていたら、まあ話半分以下に聞いておく、、ですね。


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